最近よく他塾のチラシを見る。
冬期講習の時期が近付いてきたからだろう。
毎回思うことだが、
「無料!」
この言葉をやたら連呼する塾があるようだ。
個人的意見だけれども、
「おかしいんじゃないの?」
そう思う。
なぜ精魂込めて指導をする塾講師の授業が「無料」なのか?
無料だから価値がないというわけではないのだろうが、
明らかに優良な授業をするのなら「無料」であることはおかしい。
なぜならそこに「価値」があるのだから。
それがモノであってもサービスであっても、
それを提供する人が優良なプロならば、
無料で提供することを強調するやり方はどうなのか。
教育して生徒の能力を伸ばす行為が「無料」の価値なのか?
私にはどうしても納得ができない。
むしろ商業的臭いがプンプンするので嫌な気持ちにさえなる。
「『無料』と言えば保護者が食いついてくるぞ!」みたいな。
本当に価値があることをしているのなら、
「無料」とかいう商業的戦術ではなく、
生徒の能力を伸ばす成果や合格率のアップ、
そういった本当の価値で保護者の方たちに還元すればいいのでは。
「うちの塾はたくさん合格者が出ています」
その表現の裏でどれだけ多くの生徒が合格していないかは発表しない。
合格者数という立派な成果を否定するつもりはないが、
そればっかりを強調するのではなく、
数字を重んじているという信念ならば、
堂々と塾生で受験をした生徒全員の合格率を出してほしい。
そう世の中の保護者の方たちも内心思っているのではないか。
「無料」「無料」と連呼する講習のチラシを見るたびに、
保護者の方たちをお金という価値観だけで引っ張ろうという、
そういう考えの塾なのではないかと穿(うが)った見方さえしてしまう。
(実際はそうではない塾だとしても印象が…ということ)
塾生1人ひとりをもっと大切にすることを前面に打ち出してほしい。
同業者としてそう強く思う。
まあ…個人的意見ですが。