塾長の考え(国公立医学部医学科受験)3

新高校1年生のMちゃん。

 

中学生のときは部活をとても頑張った。

ご両親はお医者さん。

その影響もあってか将来の夢は、

「お医者さんになること」

中学生時代の毎日の勉強時間は、

1時間のときもあれば15分のときも。

0もあれば3時間くらいのときも。

多かったり少なかったり。

それでも志望する高校となれば、

県内最高峰のレベルの学科。

「ここに受かる生徒は毎日4時間勉強」

そのくらいの努力が必要だよと、

当時は私も言っていた。

もちろん部活動から引退した後での話。

部活動で得られた体力と精神力を土台に、

高校受験までがんばらないとね、と。

もちろん勉強に大切な要素は、

勉強時間の「量(多さ)」だけではない。

勉強時間の「質(内容)」も同様に大切。

ただし、

生徒がこだわるべき要素は「量」だ。

量には客観性がある。

多いか少ないかは誰でもわかる。

受験のプロでない生徒が自分の勉強の、

「質」にこだわろうとしても、

生徒本人が「質」の良し悪しを正確に、

判断することは難しい。

本人の経験値が圧倒的に低いし、

受験に関しての情報量も少ない。

何が「より正しい勉強か」を判断する、

その力が脆弱(ぜいじゃく)だからだ。

例としては、

「高校から出される日々の課題をする」

この行為だけでどこの大学の学部でも、

「(きっと)合格できるんだよね!」

と誤解している高校生がたくさんいる。

それは…あり得ない。

高校はそもそも義務教育ではない。

授業のカリキュラムはどこの高校も、

学科が普通科ならばほぼ同じだろう。

しかし学科が違えば指導内容は変わる。

生活科と普通科の学習内容が違うように、

普通科と理数科では違う。

特に宮崎県の場合は他県と違って、

「理数科」は普通科の上位概念のクラス。

やろうとしている学習内容が他より高度。

それでも学校だから内容に限界がある。

大学受験合格という観点から見れば、だ。

全国レベルで言えば、

国公立大学の東大や京大合格のために、

十分な内容かというとそうではない。

ただし地方大学の医学部医学科となると、

十分に対応できる内容だと考えられる。

だが、

学校のカリキュラムが優秀でも、

生徒の皆がそれを十分に吸収できる、

それだけの学力をキープできるか、

それは別の問題であり、

その部分で効果的な手段の1つが塾だ。

「塾長、わたし、部活は入りません」

「え、何で? 」

「勉強するのに負担がかかるからです」

「親と話し合って、結論そうなったの?」

「はい」

「う~ん…それでいいの?」

「はい」

部活動はどこかに入るって言っていたのに。

「医学部合格」のためにあきらめるのか…。

その意気込みは大いに良しであり、

覚悟が決まった分、精神的にも成長した、

そう思えるが、

私の信条は「文武両道こそ最強」。

部活動はしてほしかったな…。

勉強だけがすべてではない。

部活動からしか学べない大事なこともある。

 

(続く)