塾長の考え(九大受験)7

Cくんがついに国語の試験に合格した。

(前回の続き)

 

合格の基準は、

高校入試レベルの国語の問題で、

90点以上が取れるということだ。

スタッフの方から私に「速報」があり、

それを聞いたときは本当に嬉しかった。

これで次からは高校レベルの学習開始だ。

(高校1年生レベルだが…)

 

普通に学習しているCくんに、

さりげない感じで声をかける。

「国語…、合格したらしいね」

「あ、はい」

満面の笑みであった。

「これで…高校レベルに進めるね!」

「あ、はい」

Cくんはいつも返事が、

「あ、はい」

なのが気にはなるが…(笑)。

あの手この手の手段(教材)を使って、

ついに高校入試レベルとはいえ、

90点の壁を突破したことは大きい。

宮崎西高理数科に合格するエリートたちでも、

本番の入試で国語90点はほぼ取れない。

Cくんはそれを達成できたのだ。

この時点で「プチ秀才」になった。

この「儀式」は北斗塾予備校独特のもの。

Cくんがここから順調に伸びていくことは、

ほぼ間違いない。

英語や社会や理科や数学、

こういった教科もアップした国語力により、

数パーセントずつ得点力が自動的に上がる。

その上、

今後の学習全般において、

頭に入る知識がより正確になり、

理解力が格段に上がることも予想済み。

そう、

この「理解力が上がる」ために、

中学生の国語の学習を徹底させてきたのだ。

それはなぜか?

高校の教科書や参考書、

およびあらゆる模試の問題の解説なども、

すべてが「高校入試レベルの国語」の力、

これを基準に説明されているからだ。

つまり、

通常の予備校であれば、

「大学入試レベルの国語」の解説を、

熟練した予備校講師がすることで、

予備校生の国語力を伸ばそうとするが、

これは現実的にはほぼ無理な注文。

本来ならば「わかりやすい」はずの、

予備校講師の解説を、

じつは「理解できない生徒」が、

大勢いるのが事実だから。

過去18年間の予備校生指導において、

国語の質問をすべてこなしてきた経験から、

他の予備校経験者(2浪目の生徒)が、

「受験テクニック」と呼ばれる小技だけを、

覚えているのでそれを何とか使おうとして、

結局は点数が取れないところを見てきた。

小細工は安定した点数に結びつかない。

試しに高校入試レベルの問題を解かせると、

50~70点台に見事に収まる。

80点台の力の生徒はごく少数。

 

90点台は夢のまた夢。

そんな学力の状態であれば、

予備校で良質な授業を受けても、

オンラインで一流講師の個人授業を受けても、

共通テスト(レベル4程度)の問題に対して、

8割超えは今から1年後でもほぼ不可能。

なぜこのことに気づかないのか?

不思議だが、

小中高全学年の国語の指導をする講師は、

宮崎にはほとんどいないからであり、

2浪目の生徒の国語の答案を、

個別に研究する講師もいないからだろう。

非常に面倒くさいから(笑)。

 

(続く)