塾長の考え(私大医学部受験)⑱

HKちゃんの1年目と2年目の動きを、

もう1度確認する。

 

★HKちゃんの動き

【1年目】

①毎回の予備校の授業の予習をする。

②自習室を毎日使用して勉強する。

③ときどき授業の復習をする。

【2年目】

①毎回の予備校の授業の予習をする。

②自習室にはとにかく毎日通って勉強する。

③必ず授業の復習をする(はずだった)。

 

【入学して1年後にわかったこと】

【1年目】

●定着している問題とそうでない問題がある

●わからない問題はそのままで解決していない

(生徒が大人数のため自分の質問ができない)

【2年目】

●全体的に扱う問題が難しくなり困惑

●わからない問題はまず解決できないまま

(生徒が大人数のため自分の質問ができない)

 

【反省点】

【1年目】

1.本人が全部理解できるかは別問題だった

2.大手予備校では質問ができる状態ではなかった

3.自習室は自学だったため効果が薄かった

4.復習は自己管理なので十分できていなかった

【2年目】

1.理解できない問題が昨年より多くなった

2.やはり質問ができる環境ではなかった

3.自習室はがんばって通い詰めたけれど…

4.予習もままならないし復習にも手が回らない

 

以上より判明したことは、

①毎回の予備校の授業の予習をする。

 →だからといってすべての問題は理解できない!

②自習室にはとにかく毎日通って勉強する。

③必ず授業の復習をする。

 →予習に莫大な時間をかけても効果は?

 →復習はしたりしなかったり。

 ※復習はしなくても誰からも叱られないから。

 

(結論)

 自習室に毎日通って効果を上げるかどうかは、

 生徒によってやり方と徹底さに個人差があるため、

 有効な場合とそうでない場合がある。

 自習室に毎日通ったからといっても、

 予習のやり方が下手な生徒は効果を上げない。

 復習する以前の問題として、

 授業内容を完全理解していなければ、

 復習する意味がない。

 

 復習とは、

 授業の完全理解を前提とするため、

 復習しようにもその前に理解していないので、

 復習の効果そのものが期待できない。

 

 つまり、

 授業を毎回完全理解することは不可能に近いため、

 その状態で自習室に毎日通っても、

 効果は上がらない。

 そもそも基礎学力が乏しい生徒にとって、

 自習室で予習をすることは非効率的であり、

 膨大な時間がかかる割には効果が薄い。

 

 結果的に、

 毎日自習室に通って学習したところで、

 そこが塾であれ予備校であれ、

 実際には学校と同じ結果が待っている。

 理解力がある生徒だけが成果を出す現実。

 

 要するに、

 毎日自習室に通っただけで、

 明らかに成果が出るのは元々優秀な生徒だけ。

 例えば東大や京大に合格するような人たち。

 

 毎日自習室(塾&予備校)に通ってみても、

 普通の生徒はなかなか成績が上がらない。

 真のポイントはそこではないのだ。

 

 

 (続く)