塾長の考え(国公立医学部医学科受験)9

「Hちゃん、スピーキングどうだった?」

 

Hちゃんは昨日(と言っても先週の日曜日)、

英検の二次試験だった。

スピーキングの試験だ。

 

準1級とは大学2年生の学習終了程度のレベル。

ライティングとリスニング、

これらの内容は大学受験生という立場で見ても、

相当に難しいが、

これは一次試験でなんとか突破できた。

 

しかし、

客観的に見てスピーキングの検定レベルは、

もはやかんたんな日常会話のレベルではない。

これはストーリーを説明できる能力と、

自分の意見を的確に述べる能力、

この2点が高度なレベルで要求されている。

 

ハッキリ言って厳しい試験だったはずだ。

このことはやる前から十分にわかってはいた。

 

が、しかし!

 

「先生…、けっこうしゃべることができました」

「え、そうなの?」

「はい、検査官の方がとてもやさしくて…」

「やさしくて…、ああ、そうなんだ…」

「はい、1ヵ所だけ自分でもうまく言えなくて…」

「ああ、そう、え、1ヵ所だけ??」

「はい、それで他は何とかしゃべれたんです」

「そ、それはすごいね…、よ、良かったね」

「はい」

「ところで…、事前に訓練していたことは?」

「はい、先生の分析してくれた通りでした」

「お、やはりそうだったの?」

「はい!」

「あの方法でうまくいったということかな?」

「はい、そのままでした」

「それでうまくしゃべることができたの?」

「はい!」

「おお、それは…良かった、ハハハ」

「あはは」

「( ̄∇ ̄;)ハッハッハ」

「あはは」

「いやぁ、Hちゃん、すごいね、短期間で…」

「はい(にっこり)」

「まあ、実際に合格しているかどうかは…ね」

「はい」

「ま、そればっかりはわからないけれどね」

「はい」

「でも今回の経験はいい経験だったね」

「はい!」

「貴重な経験だったよねぇ」

「はい!」

「今回もしも落ちていても…」

「はい」

「次回の秋の検定には大丈夫、合格するよ!」

「はい!」

「今回の経験を生かしていけば…ね」

「はい!」

「じゃ、また以前の勉強に戻ろうかな」

「はいっ!」

 

どうやら…、

まあまあしゃべることができたようだ。

それが合格レベルかどうかは私にはわからない。

 

何といっても、

「自分が当事者として経験したことがない」

その上英検の準1級のスピーキングは、

「生徒の受検指導をしたことが1度もない」

からだ。

 

ただし、

今回は準1級のスピーキングの問題を見てみて、

問題作成の意図と構成の主旨は、

見抜くことができたと思っているので、

自分なりの攻略法を編み出すことはできた。

 

だがそれが、

「合格」という結果に結びつかないことには、

指導の「プロ」として意味がない。

 

今回は指導期間が10日間弱だった。

次回また英検準1級を受検するのならば、

そのときこそは準備万端で受けさせたい。

 

大学受験本番がある来年1~2月においては、

確実に準備万端でHちゃんには受験させたい。

 

 

(続く)