塾長の考え(九大受験)11

Cくん(1浪)は日本史を連日学習中。

 

九州大学の2次試験には日本史はいらない。

だけれども、

共通テストは5教科必要。

だから日本史も必要。

 

だいたい国立大学を受験する生徒とは、

共通テストでは5教科必要。

 

昨年から通塾しているCくんも同じ。

昨年は、

 

「日本史は自分でできるよね?」

「あ、はい」

 

その会話だけでCくんを信じて、

塾では国語を中心に受験勉強をした。

とにかく国語が弱くて話にならないことが、

緊急の課題だったからだ。

 

週3回塾に来ていたが、

その半分以上は国語に投入。

半年以上国語にかなりの時間を突っ込んだ。

 

秋から冬にかけては、

英語、化学、物理、数学もしなければ、

 

「非常に困るよね、これは…」

 

という状態であり、

もはや国語だけをやっていればいいという、

そんな単純なことではなくなっていた。

 

これが大学受験の難しいところである。

 

夏が過ぎたころから、

中学3年生の女の子が週に1回だけ塾に来た。

 

北斗塾予備校の生徒HHくんの妹である。

 

「宮崎北高校…できればアルファに入りたい」

 

お母さんの娘に対する要望は北高校の普通科。

そして、

できれば成績上位者のクラス「アルファ」だ。

 

時は9月。

 

今まで塾に通っていない娘さんであっても、

週1回だけ塾に来るということでも、

望む先は…「上位クラス」である。

 

それでも、

もともと優秀な学力を有するその娘さんは、

念願通り志望する先へと結局合格した。

 

あっさりと。

 

受験までの半年間、

週1回通塾してふつうに合格。

 

これが宮崎の高校受験の現実。

 

そして、

そんな夢のようなことは起きないのが、

「大学受験」。

 

大学受験は全国の高校生以上が相手だから。

 

今現在、

高校1年生、2年生の生徒たちで、

高校3年になると、

 

「自分、目標は九州大学です!」

 

というふうに宣言する生徒は今までにも、

何人も私の目の前に現れた。

 

今年も現れたがその生徒はいまだ塾に入らず。

別の塾に通い続けている。

 

残念だがその塾では合格できない。

 

その理由はいくつもあるのだが、

ここでは述べない。

 

次回その生徒が私の目の前に現れるとしても、

浪人することが確定してからだろう。

そこまでいかないとわからないことがあるから。

 

大学受験は全国大会。

高校受験はご近所選抜宮崎大会。

 

「全国大会」である大学受験で、

九大受験は、

大相撲で言うところの大関クラス。

 

「高校受験」は半径5キロメートルにお住いの、

中学3年生の男の子たちが集まり、

 

「だれが一番強いか決めよう!」

「おお~っ、やってやるぜ!」

 

の中でバトルが行われ、

全体の100人中50人が1次予選を突破。

その50人中45人が正式に合格する。

 

高校受験(県立)とはそういうイメージ。

 

その45人の中から、

血反吐を吐く猛練習に耐えた生徒(力士)だけが、

幕内(1~3名:挑戦者)になり、

いつか大関(1人:合格者)になる…かも。

 

そういうレベル。

 

 

(続く)