塾長の考え(自己採点)中編

「で、俺はこれから何をすれば?」

 

Aくんが聞いてくる。

 

「どうすればいいと思う?」

 

考えさせる。あくまでも本人に。

 

「続きをすればいいっすよね?」

「何の?」

「今までの続きです」

「それは…」

 

こうやって討論していく。

討論していくことで思考力を鍛える。

本人にアイデアを出させる。

根拠を聞く。

何となくこうかな、では許可しない。

勉強にはすべて根拠が必要。

 

なぜするべきか。

何をすべきか。

どこからどこまですべきか。

どのようにするべきか。

いつからいつまですべきか。

 

成果を何で証明するのか。

 

決めた約束(計画)をできるのか。

 

この7つを押さえていく。

本人に提案させて私が認可する。

チェックは要所で私が直接行う。

 

未来とは何も決めずに生活していても、

自動的にやってくる。

 

必ず誰にでも未来は来るが、

行き当たりばったりの結果がそこにある。

 

それでいいのか?

 

ではどうするべきか?

 

それは自分が決めなければいけない、

自分の理想の未来を。

 

イメージしなければ実現しない、

自分の価値観にあった未来は。

 

最初に自分の価値観を確認しなければ、

目標だって決められない。

 

だから、

生徒と講師には「対話」が必要なのだ。

 

「親子関係」もいっしょだ。

対話によって相手を理解していく。

対話がなければ関係性がおかしくなっていく。

 

対話をどこでするか?

 

塾ならば私が決めた場所・時間にする。

 

自宅ならどうか?

 

確実にやったほうが習慣化できるのは、

食事の時だろう。

 

だから家族そろって食事をしない場合は、

すれ違いが起きてくる可能性が高くなる。

 

人間は他者との関係性の中で生きている。

 

親子の間で「対話」をすることを減らして、

塾に毎日自習しに行く。

 

それで成績が上がり入試に合格できれば、

すべては丸く収まり、

わが子の目の前には幸せな道が拓かれる。

 

そんなに単純ではない。

 

人が職場をやめたいと感じる最大の理由は、

 

「人間関係」だ。

 

給料の多い少ない、

残業が多い少ないではない。

 

人間関係をないがしろにしてもうまくいくと、

思い違いしたら不幸の始まりである。

 

塾に毎日行かなければ成績が上がらない。

 

そんなことはない。

 

やるべきことがわかっていれば、

だれでも自宅で勉強できる。

 

今日やるべきことがハッキリしていれば、

だれでも自宅で勉強できる。

 

やるべき理由がハッキリしていれば、

だれでも自宅で勉強できる。

 

「自分の部屋では集中できない」

 

集中できるようにレイアウトをすればよい。

 

「弟が邪魔をしてくるんです」

 

勉強をするから邪魔をしないでね、

と優しく繰り返し言えばよい。

 

「家族が隣の部屋でうるさいんです」

 

耳栓(みみせん)をすればよい。

 

高校生にもなればカウントダウン。

 

わが子はもう間もなく家を出て行く。

(大学に合格すればだが)

 

親子関係は人間関係の基礎。

 

塾での指導も生徒と講師の人間関係が、

良好であれば効果性が高い指導が可能。

 

 

(続く)