塾長の考え(防衛大学校受験)5

「小論文は『塾長に持って行って』と…」

 

Oくんが過去問(推薦入試)の小論文、

それを私のところに持ってきた。

担当講師に指示されたということで。

 

北斗塾総合本部においては、

小論文指導の基本の手順は、

各講師がある段階までわかっているが、

答案(小論文)作成などの、

最終チェックは私の担当となっている。

 

8月の後半からやりたかった小論文指導。

 

台風による休講やその振替など、

慌ただしく日々が過ぎていったことと、

Oくんの状態(体調)のこともあり、

先日からの本格的な添削指導となった。

 

が、ここで毎度おなじみの確認をする。

 

「小論文の対策なんだけどさ…」

「はい」

「学校でも当然してもらっているよね?」

「はい、もちろんしてもらっています」

「あ、そう。で、それはどこに?」

「はい、これです」

 

ここでOくんの手から私に、

小論文の書かれた原稿用紙が渡された。

 

「では、見させてもらおうかな…」

「はい、よろしくお願いします」

 

数分後。

 

「確認だけど、これで全部?」

「はい」

「學校の先生の指導はどんなふうに?」

「どんなふう…、はい、学校では…」

 

ここで一通りOくんの説明を聞いた。

どのように指導されているかということ。

それを手元の原稿用紙に記入された赤文字、

つまり学校の先生による赤ペン添削。

 

私はそれらを見ながら聞いた。

 

「OK.わかったわ」

「はい」

「今までに塾での小論文指導は?」

「これをやっています」

「OK、その中身を見せて」

「はい、これです」

「ふ~ん、よし、OK」

「はい」

「ここからはこちらの言う通りにしてね」

「はい、わかりました」

 

こういったやり取りをして、

本格的な小論文の指導をすることは、

ここ20年間くらいで30人以上になる。

 

そして、

この20年間でまともな指導をしているなと、

學校の先生に対して私が思ったことは、

実はただの1度もない。

 

そう、ただの1度もだ。

 

このこと自体は私は過去のブログで、

1~2回は書いてきたと思うが、

本当に学校の小論文の指導は適当である。

 

あくまでも「私見」だ。

 

しっかし、なぜなのだろうか?

毎回毎回いっつも思う。

 

理由は分からないが、

小論文の指導だけは本当にお粗末だと、

個人的には思っている。

 

それだけにうっすらと思うのが、

この傾向は宮崎市だけでなく、

全国的にもそうなのかどうなのか。

 

これが私にはわからない。

 

ただし、

この傾向が全国的に「そう」であれば、

考え方によってはチャンスである。

 

小論文で好結果を出せれば合格の可能性は、

大きく伸びるということになるからだ。

 

さて、Oくんだが…。

 

残りわずか一週間。

 

とにかくやるしかない。

 

 

(続く)